接木において穂と台木との相性があるか







結論は”相性はある”です。



なければ話題にもなりませんし、そもそもこのブログにも書く内容がなくなります。



で、本題です。いわゆる難物と言われる「Sclerocactus Parviflorus SB178 nw San Ysidro NM」(以下「パルビ」といいます。)の実生に挑戦しました。身の程知らずです。やっと残った虎の子の二本の苗も発芽後一年半であえなく根際からの腐りが入り救命のため接木しました。台木はセレウスフェアリーキャッスル(電磁波吸収サボテン)と袖ヶ浦です。現在それぞれの接木苗はこうなっています。



【台木:袖ヶ浦】        Dscn2457

【台木:セレウスフェアリーキャッスル】Dscn2450
別角度から         Dscn2930

台木が袖ヶ浦の苗は、接木前の本来のパルビに近い姿を保っていますが、セレウスを台木としたものはブクブクに膨らんで身割れが激しく起きています。成長点に注目するとあたかも子を吹いたような不連続な成長を見せています。



さすがは難物さま。この「パルビ」は成長点を起点として急に大きくなるのが苦手のようで、台木からの旺盛なエネルギーをうまく成長に結びつけることができず、結果としてメタボ体型になっているようです。同じ苗の10月の画像です。Dscn2099
球体が膨らみ成長点は伸び拡がって退化したように見えます。メタボの人の「へそ」はこんなふうになっているのでしょうか。



どうやらパルビを穂とした場合の台木との相性は袖ヶ浦に歩があるようです。



通常接木する場合、台木の旺盛な成長力を借りて穂の成長を促進することが目的ですが、この場合台木としてのセレウスは”やりすぎ”で穂の味を損なわしめてしまっているようです。



過ぎたるは及ばざるが如し!。



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銀冠玉・烏羽玉は実生三年目の冬にシワシワに縮む・か?

comet さんの昨日のブログで、私のところからお送りした銀冠玉がこの冬はシワシワに縮んでいることを知りました。comet さんの温室は京都、私の温室は横浜にあり地域差がロフォフォラの冬の萎縮にどのような影響を与えるか興味のあるところです。



コメットさんのブログでは冬期の朝の最低気温はマイナス3℃程度とのこと。一方私の温室のある横浜の最低気温はせいぜい1℃程度と考えられます。更に私の温室は小さいながら250Wの電熱器で加温していますので、温室内の最低気温は4~6℃に保たれています。               Dscn3339
室温が10℃を下回ると電熱器のスイッチが入り、その熱は脇にあるサーキュレータにより温室内に循環されます。さらに天井攪拌扇により温度分布の均一化を図っています。Dscn3338
その結果、この3日間の最低温度は6℃に保たれていました。Dscn2867

前置きが長くなりました。では具体的に実生3年目の銀冠玉、烏羽玉の様子を見てみましょう。



【銀冠玉】           Dscn2869Dscn2871Dscn2872



【烏羽玉】           Dscn2876_2Dscn2877Dscn2878

苗により程度の差はありますが、銀冠玉は総じて秋の時点よりかなり縮んでいることが確認できます。コメットさんのところの苗との比較では(サンプル数が少ない弱みがありますが)、



+ 銀冠玉は低温になる程縮まる傾向が強い。



+ 一方烏羽玉は0℃前後で数度の温度差は縮まる傾向に影響が出ない。



ということが言えるのではないでしょうか。



話のついでに、実生2年目の苗はどうなっているでしょう。



【銀冠玉】           Dscn2885



【烏羽玉】           Dscn2886

両方とも全然シワシワ傾向が認められません。実生2年目程度ではまだ縮まることができるほど膨らんではいないということでしょうか。


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瑠璃兜錦実生苗:三年目の移ろい→何故か出てきたスーパー兜

今日は瑠璃兜錦の実生苗の中から突然現れてきたスーパー兜(のような兜)の模様の経時変化についてです。



このような記事を書く事までは予想しておらず、個々の苗の画像は撮っていませんでした。一部に寄せ植えの団体写真から切り出した画像を使用しますので不鮮明な点はご容赦の程を!



まず現在の寄せ植え画像を再掲します。2418

本日の主役は白っぽく見える3本の苗。画像にへたくそな字で1,2,3と書いて矢印で示した苗たちです。それぞれを「1」、「2」、「3」と命名し、時系列で変化を追ってみましょう

<<「1」の苗の変化>>



【2014年4月(実生14ヶ月目)】201404a



【2015年4月(実生26ヶ月目)】201504a



【2016年1月(実生35ヶ月目)】Dscn2424



<<「2」の苗の変化>>
【2014年4月(実生14ヶ月目)】201404b
【2015年4月(実生26ヶ月目)】201504b
【2016年1月(実生35ヶ月目)】Dscn2423

<<「3」の苗の変化>>



【2015年8月(実生30ヶ月目)】201508



【2016年1月(実生35ヶ月目)】 なんだか雪の結晶のような模様になってきました。        Dscn1692

1~3の苗とも、総じて時が経つとともに白点の面積率が高くなっているようです。



そもそも「瑠璃兜錦」と謳われた種から極低い割合で出現してきたスーパー兜(のような苗)。劣性遺伝でしょうからその形質を持つ遺伝子は逆に濃いものと思われます。「1」と「2」を交配して次世代がどうなるか見てみたいものです。



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瑠璃兜錦実生苗:三年目の斑模様の移ろい

2013年2月に100粒の種を蒔いた瑠璃兜錦実生苗。紆余曲折を経て現在30本弱を残してひとつの寄せ植え鉢で管理しています。Dscn2418

”瑠璃兜錦”とは言っても正真正銘の瑠璃兜錦は半分以下の10本で、大半は斑のない瑠璃兜(多くは別の鉢に寄せ植えしています。)で、その他”スーパー兜”のような苗がいくつか存在します。



今回これらの中で、「斑のある瑠璃兜錦」(”女の婦人”のような表現で違和感がありますね。)、および「スーパー兜のような苗」に注目してみます。



長くなるので、二回に分けます。今日は「斑のある瑠璃兜錦」について。



同じ寄せ植え鉢の昨年5月の画像です。Dscn30311_2

両画像において各苗は同じ位置にありますので、個々の苗をつぶさに見比べていただくとこの半年で斑(黄色の部分)の割合が総じて増えていることがお分かりいただけると思います。

前にも書きましたが、どうもこのロットの瑠璃兜錦は成長するにつれて斑の面積率が増加する性質があるようです。



以下に斑の割合の多い順に各苗の拡大画像を列挙してみます。今後更に変化が起きた時に比較するための記録用です。Dscn2430Dscn2428Dscn2431Dscn2432Dscn2426Dscn2419Dscn2425
Dscn2420Dscn2434Dscn2421


一年と少し前においては一番上の画像の苗が最も有望であると見ていたのですが、現時点では最有望の株はかなり下の方にあるようです。



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実生三年目の赤花烏城丸が初開花しました。

2013年3月に蒔いた赤花烏城丸が揃って初開花を始めています。              Dscn1431
Yオークションで20粒の種を入手。14本発芽し現在まで画像の9本が生き残っています。



苗の外観は同じツルビニカルプス属の昇竜丸や昇雲竜と酷似しており、開花するまで種の同定は困難でした。また、普通の烏城丸の花はあまり目立たない薄黄色です。本種の花は牡丹や芍薬の花を思わせるような中心部が濃いピンク色、花弁は濃いピンクの中筋が入った薄桃色です。



開花株のアップ画像です。 Dscn1432
左側の苗の花の方が赤い色が濃いようです。Dscn1434Dscn1435
このような優品の苗の交配を繰り返してゆけばさらに美しい”赤花”を創造出来るかもしれませんね。





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春の実生は既にたけなわです

海外の業者さんや、たにさぼさんからの便が届き手許にはサボテン、メセン類の多くの種が集まりました。



”蒔かぬ種は生えぬ!”



さあ、来るべき春に向けて早速作業を進めねば。…ということで、まずは種まき容器を確保するため、昨年11月にたにさぼさんからいただいたメセンの種(72回)の実生苗を二つの平鉢にまとめて植え替えました。これで実生用の容器が確保できます。Dscn2390Dscn2391
リトープスとコノフィツムの苗です。大きさや数の違いはありますが、1種を除きほぼ全部発芽しました。この時期にリトープスとコノフィツムの第一回目の植え替えを行うことが正しいかどうか分かりませんが、何事も経験ということで…。



これらの平鉢は保湿用のビニル袋をかぶせて足温器の上に置いています。サボテンのように地温が高ければ根がよくはることを期待してです。           Dscn2392
手前の白いプラ鉢は、Koehresから入手したアズテキウム・ヒントニ-と花籠の実生床。蒔いたばかりでまだ発芽していません。    Dscn2393
三分割の一区画はMesa Garden から送られてくるアズテキウム・ヒントニ-の種を待っています。白いツブツブに見えるのはゼオライトです。アズテキウム・ヒントニ-と花籠は発芽した苗が非常に小さいので、植え替えずにこの鉢で二年間育てる予定です。



植え替えられたコノとリトをこれまで収容していた実生用容器(フタ付き透明PS箱)は土を入れ替えて電子レンジで加熱消毒しました。ラベルを貼ってあとは播種するだけの状態です。Dscn2400
これらには主にたにさぼさんの73回種子交換でいただいたサボテンの種を蒔きます。



この他に海外の業者さんから入手したコノやリトの種が数十種類あります。播種容器が足りないためこんなのを買ってみました。育苗専門容器二つ。        Dscn2395



全体構成は透明フタと、集合ポット本体と、受け皿。集合ポットは二分割で一つに9個、合計18個のポット(窪み)が配置されています。また受け皿は水をためるようになっているようです。Dscn2396
セットするとこんな感じ。   Dscn2397
実生する人なら誰でも思いつきそうな構成ですが、それゆえ使い易そうです。今回はこれにコノとリトの一部を蒔いてみます。上手くゆきそうな予感がします。なぜだろう?
 
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海外の業者から種子を入手

1月に入り急に思い立ち、海外の業者に種子を注文しました。今回、サボテンはアズテキウム・ヒントニーのみ、他は主にコノフィツムとリトープスです。ヒントニーは国内では種子の入手が困難であるため、コノとリトは海外から種子を購入したほうが安価であると思われたからです。



注文先は:



MESA GARDEN(US)



Seeds Cactus.com(イタリア)



Succseed(スエーデン)



Koehres(ドイツ)



MESA GARDENを除き、他の3件はインターネットでの発注から2~3週間で品物が届きました。 上からイタリア、スエーデン、ドイツの業者さんからの荷。            Dscn2386

ドイツの業者さんのパッケージDscn2387Dscn1427


パッケージの裏面にはこんな記載も。Dscn1426_2
ワシントン条約に抵触するような種類は入っていませんが、税関をすんなり通すための工夫でしょうか。思わず笑ってしまいました。



今回支払いは全て”PAYPAL”で済ませました。前回はクレジットカード支払いで、カード番号をメールでやり取りするリスクを感じましたが、今回はそのような懸念もなく簡単に事が運びました。

サボテンの種は時間を見て近日中に、コノとリトは春蒔きは定石に反するらしいので、春と秋に半々に蒔く予定です。





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新兵器投入:デジカメ オリンパス スタイラス TG-4 TOUGH 

現在私の温室には大小約450鉢のサボテンがあり、それらの姿は2~3日毎に全てデジカメに収めています。単純に年間100日撮影するとして、100x450=45000枚の画像を撮影し保存していることになります。デジカメはこれまでマクロモードに優れるとビックカメラの店員さんに勧められたNIKON COOLPIX S9400 を使用してきました。              001
さすがに”レンズのニコン”。画像は綺麗で特に接写モード(マクロ)の画像は期待以上のものでした。



しかし、これだけの撮影枚数で3年間使い続けてくると、さすがに色々とくたびれてきます。時々レンズを覆うシャッターが開かなくなったり、パソコンへの転送がうまくいかなかったりと。

そこで、予備のデジカメを新規購入しようと思い立ちました。選定のポイントは、写真撮影しながら温室内の作業を同時並行で行うので、汚れ・衝撃に耐え、かつ接写に強いことです。



いろいろ検討した結果、徳島カクタスクラブのガッテンさんが使用されているOLYUMPUS STYLUS TG-3 TOUGH の後継機、TG-4を購入しました。ネット経由で¥37000。年金生活者にとってはきつい買い物でした。       Dscn0933
さらに温室内での使用などを考慮し、いろいろな付属品を揃えました。結構高くついたなあ。  Dscn0936

画像左側から、シリコン樹脂カバー、マイクロSDカード(32M)、レンズフィルター、接写時に使用するLEDライト(フラッシュでは接写時に影ができてしまうため)。



通常の使用時の姿はこんな具合です。Dscn0941

このデジカメTG-4の特徴は「顕微鏡モード」にあります。胃カメラ、内視鏡や顕微鏡に定評のあるオリンパス。このカメラにもその特徴が生かされているらしい。



ニコンCOOLPIX S9400のマクロモードとTG-4の顕微鏡モードの画像を比べてみました。

モデルさんは恩塚ランポー玉です。



COOLPIX S9400 マクロモード     Nkn

TG-4 顕微鏡モード             Olymps

今回たまたまTG-4の方がうまく撮れたのかもしれませんが、少なくとも接写で十分満足のゆく画像が撮れそうです。その他TG-4には順次焦点位置をずらして連続撮影し、後にそれらを合成して実体顕微鏡のような画像を得ることのできる顕微鏡モード撮影も可能とのこと。そのうちじっくりと試してみようと思います。

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ブログ再開します:厳冬期のメロカクタス

外はまだ厳冬期ですが、”諸般の事情”が解消し冬眠から醒めました。ボケ防止のためのこのブログを再開させていただきます。



再開第一弾の今日のお題は「厳冬期のメロカクタス」です。一般的な認識に反してサボテンは耐寒性の高いものが結構多いですが、その一般論にさらに反してメロカクタスは耐寒性が低いと言われていますね。それでは厳冬期の今、我が家の温室のメロカクタスたちはどうなっているでしょう。



【第一温室】 おもに大きくなった苗を置いています。冬季は500Wの温風機を10℃になったらONとなるようセットしています。Dscn1430

直近3日間の最高温度38℃、最低温度6℃でした。温風機の容量が温室のサイズに対して十分ではないため、夜間の最低温度は設定より4℃低いです。更に温室内の温度分布も存在するでしょうから、最も低い箇所は4℃ぐらいになっているかもしれません。この温室にはメロカクタス属バイエンシス(推定:実生5年ぐらい)を置いています。           Dscn1781
ずっと元気に育っていたこの苗も今冬の寒さでこれまでになく弱っているようです。球体が縮み、色も白っぽく変化しています。同じ株の11月の画像↓。      Dscn6532
まだ球体は膨らんでいます。刺もまだ動いているようです。12月初旬に植え替えを行ったので、さらにダメージに拍車をかけているのかもしれません。

【第二温室】 こちらの温室は主に実生3年以内の若い苗を置いています。冬期の加温は250Wの据え置き式ヒーターを使用。10℃になると加温開始となるようセットしています。Dscn1470_2

この3日間の最高温度32℃、最低温度4℃でした。温室のサイズに対してヒーターの能力は気休め程度でしょうか。更にこの温室は午前中隣家が日差しを遮る時間帯があるため最高温度がやや低めです。この温室にあるのは品種名不明のメロカクタス実生3年目の苗です。          Dscn1686

同じ寄せ植え鉢の11月の画像↓。Dscn6460

こちらはあまり変化はないように見えます。



明らかに最低温度が低い第二温室にあるメロカクタスの方が今のところ寒さのダメージが少ないと認められます。成苗になるとともに本来の寒さに弱い性質が顕になってきたのでしょうか。



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しばらくお休みします。

いつも”アレオーレのブログ”をご覧頂きありがとうございます。



諸般の事情によりしばらくの間このブログを休載させていただきます。



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プロフィール

areole

Author:areole
中学生の頃(60年以上前)友人の影響でサボテンに興味を持ち、以来ダラダラと栽培を続けてきました。
現役引退(2013年)後、時間に余裕ができたのを機会に本格的にこの趣味に復帰。
二棟の小さなガラス温室に多くのサボ達を詰め込んでつきあってもらっています。

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