身の程知らずに大きくなると… プセウドペクチニフェラ接ぎ木苗の場合

今日は、昨年三月に袖ケ浦の台に接いだユーベルマニア属の「プセウドペクチニフェラ」について。


 


同じ実生苗二年生(当時)の一群の中からひときわひ弱な点で目立つ(最近使わなくなった言葉で「うらなり」の)苗を好奇心で接いでみました。同一ロットの中で一番小さな苗でした。            S20160319_2 


 




球体の色は黄色(通常は緑)刺の色は白(通常は茶色)のフヌケのような苗で、斑入りの苗になってゆくのではと少しだけ期待しておりました。


 


それから1か月後…


 




<4月> 維管束同士がピタリとつながった感触があったのですが、気温が低いせいかあまり成長はしていません。         S20160409_3 


 


<5月> 成長し始めたようです。成長した頭頂部の色は緑色で”斑入り苗”への期待はこの時点で裏切られました。      S20160501 




 


<6月> 成長がはっきりとしてきました。頭部の径が大きくなり始めました。S20160607 


 


<7月> 頭部がさらに大きくなってきました。その割に基部は細いままです。刺色は白いままで、白刺プセウドペクチニフェラへの期待が出てきました。S20160705 


 


<9月> さらに頭部のみの肥大が進み、”マラカス”のような形状になってしまいました。                  S20160911 


 


<11月> 頭部が縦長に成長し始めました。基部は細いままで、全体として実に不安定な姿です。                 S20161112 


 


<2017年1月> ついに基部が状態を支えきれず腰折れの状態になってきました。割りばしで支えざるを得ない状態です。 S20170127_2 S20170127 


 


さらに、このところ純白だった刺に茶色が混ざり、”白刺”への期待も消え去りつつあります。                                               


 


ちなみにこの苗と同一ロットの自根苗は…P9220186 


昨年9月の画像です。球体や刺の色が全く違います。
これらの苗は全数”余剰苗”として各地の愛好家に貰われて行きました。


 


このように振り返って見ると、斑入り苗や白刺を期待したのですが、結局のところ虚弱苗を接ぎ木して成長を促し、ひ弱な促成栽培苗を作ってしまっただけのようです。
残念!


 


 















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エピテランサ属 「月世界」

今日の主役はエピテランサ属の「月世界」です。


 


実生二年目の寄せ植え:一本烏羽玉が混入しています。直径5~10mm程度の大きさに育っています。


Sp1270187 


 




実生三年目の寄せ植え:直径は20mm程度。このぐらいになると球体はやや縦長に育ってきます。                           
Sp1270217 


 


月世界の見どころは小さな球体と、その表面を覆う密に整然と配列された白いとげです。これを実現するため、用土の肥料分は控えめにして、陽光を十分に当て、かつ水遣りを辛めにおこなうようにしています。                      




 


今日の横浜は春のようなポカポカ陽気。満を持していた梅が一斉に開花を始めました。                 P1300036




 


 




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白刺黒王丸の実生苗

黒王丸の見どころは真っ白な粉を吹いた球体と漆黒の太い刺。


 


しかし今日ご紹介する”白刺黒王丸”は何の因果か、少なくとも今は黒っぽい球体に白い刺のコンビネーション。モノクロ画像に撮って反転させれば普通の黒王丸になりそうな色合いのサボテンです。


 


2103年8月に実生した白刺黒王丸、一年半後の2015年1月の姿です。S201501 




同時期に実生した普通の黒王丸と寄せ植えしています。白刺黒王丸は成長が極めて遅く、右側中央のラベルのこちら側にある小さな双頭の苗です。 


 


それから一年、ようやく大きくなり始めました。同室の寄せ植えの相棒たち(黒王丸)に大きさが追いついてきました。そして白刺であることがはっきりしてきました。                      S201601 


 


そして最近の姿です。            Sp1220120 Sp1270199 


 


刺は純白というわけではなく、先端が黒の白刺です。球体は黒王丸幼苗特有の銅色です。もう少し大きくなって来ればあの白いワックス状の粉が球体表面を覆ってくるのでしょう。


 


しかし、そうなってしまうと白い球体に白い刺。やはり黒王丸には黒刺が似合っているようです。






 




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冬のメロカクタスたち

寒さには弱いといわれているメロカクタス属のサボテンたち。厳寒のこの時期温室内でどのような顔色をしているでしょうか。ちょっと覗いてみました。




 


温室内に設置している最高最低温度計を見ると最低温度は「4℃」を示しています。電熱ヒーターの加温開始温度を5℃に設定していますのでちゃんと作動しているようです。                   Sp1270351 


 


さて、それでは個々のメロの苗に目を転じてみましょう。


 


<バイエンシス(推定実生6年生)> 昨年、花座を形成し始めました。Sp1270491


球体全体が白っぽく変色しています。やはり寒さの影響が出ているようです。ただ、昨冬も同じように変色して春には回復していますので、想定の範囲内です。球体の変色にもかかわらず花座からはポツポツと花が咲きますし、種を内包した鞘も出てきています。


 


 


<ロンギスピナ(実生4年生)>
 寒さをものともせず、元気そのものです。この時期でも成長を続けているようです。           
Sp1270445 


 


 


<厳雲(実生4年生)> この苗も寒さの影響は受けず成長を続けています。Sp1270443 


 


 


<グラウセッセンス(実生2年生)>
このメロは温度設定が低い(最低温度1℃)第二温室に置いていますが、元気です。             
Sp1270201 


 


 


<層雲(実生1年生)> 袖ケ浦の台に接いでいます。元気に成長を続けています。                  Sp1270053 


 


総じて若い苗ほど寒さに強そうですね。年を重ねるごとに寒さに弱くなる、人間みたいなサボテンです。


 


 


 





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実生四年生 スルコレブチア属「ラウシー」

今日は2013年4月に実生したスルコレブチア属の「ラウシー」について。


 


Sp1270284 


 


奈良の業者さんから購入した種20粒を蒔いて11本発芽し、そのうちの8本が生き残っています。大きさは直径2.0~2.5cmぐらい。小型種ゆえか、成長は緩慢です。下の画像は2015年8月のもの。大きさはあまり変わっていません。よく見るとこの時から植え替えていないようです。そろそろ植え替えてやらなければなりませんね。                
Dscn1201 


 


ラウシーには球体の色により、”紫”と”グリーン”とがあるようですが、上の画像の寄せ植え苗は両者が混ざっているようです。苗が大きくなって充実してくると子をどんどん吹いてくるはずですが、今のところ数本の苗が子を吹いているだけです。


 


もともとこのサボテンは南米の高地が原産地のようです。そのため夏の蒸し暑さは苦手で、風通しの良い場所を好むようです。温室内ではなかなかそのような場所を見出しにくいので、とりあえず送風機の風が当たる場所を定位置にしています。


 


スルコレブチア属の本種、その見どころの一つは美しい花で、これらの株も昨年すでに初開花を見せています。            Sp5010619 


 


どんどん子吹させて群生株を育て、一斉に開花させたらさぞ見事なことでしょうね。東京オリンピックが開催される頃にはそうなってほしいものです。


 





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レブチア属の不明種

中学生時代の友人から20年ほど前に譲り受けたレブチア不明種。手抜き栽培の犠牲になり、気が付くと本体は全滅していました。こぼれ種から芽を出した10数本の苗をかろうじて拾い上げたのが2013年4月のことでした。


 


大きなもので直径1cm程度。ダメでもともとのつもりで平鉢に適当に植え付けました。以来、ずっと棚下のやや日当たりの良い場所が定位置です。                                                                                       S201304


 


<一年後(2014年4月)> かなり大きくなったものや、小さなまま子吹を始めたものなど。同じ大きさの丸平鉢に植えていますので一年間の成長がよくわかります。強い生命力を感じます。                       S201404_1 S201404_2


 


<2015年4月> 小さな鉢に一本植えにしました。すべての苗が子を吹いていますが、その態様は様々です。             S201504 


 


<2016年4月> この年は植え替えをさぼりましたが、それなりにびっしりと子を吹いています。                    
S201604 


 


<2017年1月> そして最近の姿です。敬意を表して1月に植え替えました。


成長の良い一株は少し大きめの鉢に植え替え、棚下から棚上に移動しました。                       Sp1250015 Sp1250016 


 


このレブチア不明種、オレンジ色の可憐な花を咲かせます。本来群開するべきものと思われますが、これまで棚下に置かれていたため寂しげな開花にとどまっていました。              201505 


 


棚上に格上げした株が今年、来年とどの程度の開花を見せてくれるか楽しみです。      


       


 











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化け物になってしまった亀甲牡丹実生接ぎ木苗

2014年秋にセレウスフェアリーキャッスル(電磁波吸収サボテン)の台に実生接ぎした亀甲牡丹の近況です。


 


 


まず、実生接ぎ直後からの変化をあらわす画像を時系列で並べてみました。




08060905092610271129Dscn8361Dscn0403_2Dscn5868Dscn5594Dscn1384Dscn1385Dscn1386Dscn1874_2Dscn1873Dscn0349Dscn0350Dscn8830




 


そして現在の姿です。いろいろな方向から「顕微鏡深度 合成モード」で撮影しました。                  Sp1250004 Sp1250006 Sp1250008 Sp1250010 Sp1250012 Sp1250014 


 


いつかはあの亀甲牡丹独特の疣
が出てくるものと期待していたのですが一向にその気配はありません。どこで何がどう狂ったのでしょうか。


 


相変わらずむいた栗の実のようなつるっとした疣が不規則に噴き出てきます。成長点らしきものは見当たりません。またこの大きさならばあるべき開花もまだです。さらに綿毛も出てきません。なにか、発芽してきたときの幼苗の姿がそのまま大きくなって疣になった、その疣の集団という風情です。


 


そのうち疣の一つを掻き取って、それを接ぎ木してみようと思います。果たして亀甲牡丹に戻るでしょうか?


 


 












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三角牡丹のいろいろなタイプ

アリオカルプス属の三角牡丹は好きなサボテンの一つで、購入苗や実生苗など気が付くと50本以上を育てています。


 


同じ三角牡丹でもよく見るとかなりいろいろなタイプがあるようです。簡易的には疣の幅により、広疣タイプと狭疣タイプとに分類ができます。


 


<広疣タイプ> 2013年春にオークションで入手した苗です。成長が早く現在直径10cm程度。                      


Sp1220456 


 


 


<狭疣タイプ> 30年以上前に五十鈴園さんから通信販売で入手した苗。成長が遅く、現在直径10cm程度。                 


Sp1220444


 


先日ご紹介した神代植物公園にあった三角牡丹。同じ狭疣タイプですが、ここまで大きくなるのに何年かかった?         Scimg0598


 


<三角牡丹チキータ> 広疣、狭疣と分類する観点とは別に、三角牡丹エロンガータ、三角牡丹チキータと呼ばれる三角牡丹もあります。このうちチキータは実生四年生が育っています。タイプとしては広疣、狭疣の中間的なものです。同時期に実生した普通の三角牡丹に比べ成長が緩慢です。”チキータ”の名の通り三角牡丹の中で小型に育つタイプのようです。              


Sp1220468 


 


 


ところでネットオークションで「三角牡丹」の種を入手すると、多くは疣の広い、狭いは表示されていないケースが多く、育ててみてああそうだったのか、となることが多いです。


 


                                                                                           で、改めてわが温室内の実生の三角牡丹を見てみると…


Sp1220209 


これは広疣タイプですね。


 


                                                                                 次は…                    Sp1220448 


これは中間のタイプです。                                              


 


さらに、三角牡丹の花色は一般に黄色ですが、「赤花」タイプも存在します。


Sp1220210 


「赤花三角牡丹」として入手した種を実生した苗。4年生ですが、開花はまだです。疣のタイプは、広い、狭いというより「長い」ですね。


 


総じて、広疣タイプの三角牡丹の方が成長が早く、大きな苗に育ちそうに見えます。


 


 


 




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実生太平丸類 3~4年生

3~4年前に何ロットか実生した太平丸類、現在120本ほどの苗が生き残っています。


 


全ての苗を6つの平鉢に分けえて寄せ植えしています。Sp1220252 




Sp1220253 




Sp1220254 




Sp1220259 




Sp1220260 




Sp1220251 




 


どの苗も総じて成長緩慢で、なかなか鑑賞に値するような大きさまで育ってくれません。一番大きな苗で直径3cm、士童の大きさ程度です。ただ、性質はかなり丈夫で兜のようにポロポロと落ちてゆく苗はほとんどありません。


 


今後とも毎年一回の植え替えを確実に実行して、気がついたら「オオッ!いつの間にこんな立派な苗になったのだ。」
といえるような時が来るのを期待して待つことにします。


 


 





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神代植物公園 大温室 (3) 乾燥地植物室

神代植物公園 大温室訪問記、第三回目の今日は本命の「乾燥地植物室」です。


 


この植物室内の植物は全て地植え。土中はどうなっているか見えませんが表面は直径1cm前後の赤黒い多孔質のガラで覆われています。


 


なるべく多くの画像を撮ろうと思ったのですが、遠くてうまくピントが合わなかったり単純に撮り忘れたりと抜け落ちがあろうかと思います。手許に残ったものを順不同で…。


 


 


 


Scimg0561 




Scimg0562 




Scimg0563 




Scimg0568 




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Scimg0571 




Scimg0572 




Scimg0573 




奇想天外。昆布を干しているようですね。


Scimg0575 




このギガンティアは大きくて見ごたえがありましたが、残念ながらカイガラムシにたかられています                           Scimg0576 


 


エスコバリアのなにか。


Scimg0577 





Scimg0579 




コピアポア逆鱗丸。                                     


Scimg0580 




綾波                               Scimg0582 




 









Scimg0586 




Scimg0587 




 





Scimg0588_2 




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春雷                           Scimg0590 




銀冠玉                       Scimg0591 




 


い冠玉


Scimg0592 




マミラリア属「ペレツデラロッサエ」                           Scimg0593 




マミラリア属のなにか                       Scimg0594 




マミラリア属「白珠丸」に近い何か                        Scimg0597 


 


狭葉タイプの三角牡丹。かなり大きな株です。


Scimg0598 




極光丸                           Scimg0599 


 


フェロカクタス属「神仙玉」?刈穂か?                           Scimg0600 




Scimg0601 




Scimg0602 




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Scimg0606 




Scimg0607 




プレートの表示は「般若」となっていますがこれはどうみても「ランポー玉」。                        Scimg0608_2 




ここら辺のサボテンはかなりマニアックです。                             Scimg0609 




Scimg0610 




Scimg0611 


 


大型柱サボテンの何か


Scimg0613 


 


スーパー兜ヒトデタイプ                             Scimg0614 




Scimg0615 




般若錦                        Scimg0616 




Scimg0617




 


大まかには属ごとに分類して順に展示されているようでした。一般の人には十分の種類ですが、サボテンファンにとってはやや物足りない、そのような感じの残る見学でした。


 


 


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プロフィール

areole

Author:areole
中学生の頃(60年以上前)友人の影響でサボテンに興味を持ち、以来ダラダラと栽培を続けてきました。
現役引退(2013年)後、時間に余裕ができたのを機会に本格的にこの趣味に復帰。
二棟の小さなガラス温室に多くのサボ達を詰め込んでつきあってもらっています。

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