ギムノカリキウム属「フェロシオール」 と成長点障害

2013年春にサボテン趣味を再開したとき、初めてみる種類のサボテンがいくつかありました。それらの中で比較的価格が手頃であったギムノカリキウム属のフェロシオールの幼苗をネットで購入しました。



 Sdscn0560



Sdscn0561



Sdscn0562



 



全部で14本。直径が2cm程度で実生して2年ぐらい経過した苗であると思われます。 



それから4年半、一本も脱落した苗はありませんでした。余剰苗の分譲で8本が貰われて行きましたので現在6本の苗が手許に残っています。



健全                   Sp8180355



健全                     Sp8180356



健全                   Sp8180358




成長点障害(罹患中)
Sp8180359



成長点障害(回復中)           Sp8180357



成長点障害(重症・回復中)     Sp8180360



フェロシオール本来の白い強刺がバリバリ出てきました。しかし、ご覧のように、この二年間油断しているうちに3本の苗が成長点障害を罹患し観賞価値が落ちています。



この成長点障害にホウ酸(B)の投与が効果あることは知っていましたが、予防にまでは手が回りませんでした。最近ぽぽさんのブログ「ホウ酸水は効果抜群だった」 でもホウ酸の投与が著効を示したことを報告されていたことを思い出し、車庫の奥に寝ていた「鉄力あくあ」を取り出して投与しました。



ついでに温室内を見回すと、同じギムノの天平丸、バッテリー、光琳玉、瑞昌玉、やコピアポアの黒王丸、逆鱗玉などにも成長点障害の兆候がみえましたので、ついでに投与しておきました。



成長点障害はごく微量のホウ素投与で問題解決できるはずですが、多種類多量のサボテンを管理していると結構厄介な問題です。日常の水遣りの時に投与するというより、栽培用土を混合する際にごく薄い溶液を噴霧混合するような方法が良いのかもしれません。





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亀甲模様が現れてきたランポー玉

4年前、奈良の業者さんに数種の種を買い求めた際にオマケとして戴いた「亀甲ランポー玉」。発芽して丸三年間はごく普通のランポー玉の姿をしており、”亀甲”とは何ぞやと思っていました。しかし今年に入り徐々にその姿をあらわにしてきました。



それでは例によって年初からの変化を時系列的に画像で追ってみましょう。画像では16本の苗が寄せ植えされていますが、右下隅の苗は普通の三角ランポーです。残りの15本が亀甲ランポーです。左上隅の苗が亀甲への変化が一番顕著に表れています。                    



Sp2230279



Sp3250258



Sp4220396



Sp5200342



Sp6150332



Sp7270666



Sp8180313

苗により差がありますが、年初ではスッとしたシンプルな形であった稜にでこぼこの複雑な形状が出てきました。



あと1~2年すれば完全な亀甲模様が完成するものと思われます。ただ、同じ亀甲ランポーは15本も要りませんね。2~3本を残して余剰苗分譲候補です。






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ダニどもの逆襲

三週間の旅行によるブランクの後、7月末にその間に温室内に湧いたダニ退治を行いました。それから約三週間が経過した先日、撮影した画像を拡大してダニの存在を確認しました。主にダニがお祭り騒ぎをしていた白斜子に注目してチェック。結果、いるわ、いるわ。ダニ太郎の薬効が十分ではなかったようです。



うちの温室には接ぎ木苗の白斜子が5株、自根の白斜子が4株あります。



<接ぎ木苗>                                        



この株はダニのお祭り騒ぎの会場となっていた株です。球体中ほどが茶褐色に変色して、大丈夫かな?という雰囲気までやられています。しかも球体上部にはまだ赤ダニの姿が点々と確認できます。Sp8180115



この株は上の画像の株のすぐ近くに置いているものです。この株でも球体上部に赤ダニの姿が確認できます。             Sp8180125



  



下の三つの画像の株は上の株からは離れたところに置いている株で、ダニの姿は見当たりません。                        Sp8180043Sp8180044
Sp8180047


<自根>                                            



4本の株を寄せ植えしています。もともと接ぎ木苗より大きかったのですが、現在は形勢逆転。ダニにとってもあまりおいしそうに見えないのでしょう。ダニの姿は見当たりません。                    Sp8180205



 



次回温室に行くのは来週になり、その間のダニさんたちの繁殖が気になるところです。今度はコロマイト乳剤を使用します。ダニの存在が確認された二株は薬剤どぶ付け。温室全体は1500倍の薬剤散布を予定しています。それまでダニさんたち、元気で待ってらっしゃい。                                                          



 



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複稜化した恩塚ランポー玉、その複稜化の過程を振り返ってみた

下の画像は三年前に実生した恩塚ランポー玉の寄せ植え苗です。Sp8180315


左から三列目、上から四番目の苗にご注目下さい。拡大すると…



Sp8180091

この一本だけ複稜化しています。いわば「恩塚ランポー玉複稜タイプ」とでも名付けたら良いのでしょうか。このような複稜化への変異は、遺伝的にそのような因子が潜んでいるために起きるものでしょうが、それが好きな人には宝くじに当たった様なものかもしれません。



 



今年の初めにはこの苗はごく普通の恩塚ランポー玉であったように思いますが、いつからこのように変化して行ったのでしょうか。今年の二月から一カ月ごとの画像を下に並べてみました。特にコメントをつけませんが、百聞は一見に如かず。とくとご覧ください。ただし、撮影方向があちこち向いていますので、大まかに雰囲気だけで見てください。



P2230215



P3250260



P4220398



P5200344



P6150334



P7270668



Sp8180091_3

こうして見て行くと、この先さらに形状が変化してゆきそうですね。




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見果てぬ夢か (2) ペキレフォラ属二種のサボテンを実生で育てる

今日の見果てぬ夢は「ペキレフォラ属二種のサボテンを実生で育てる」です。ここで”ペキレフォラ属二種のサボテン”とは、知る人ぞ知る、そうでない方はご存じない「精巧丸」と「銀牡丹」です。いずれも小型の硬質サボテンです。苗は時々ネットオークションで販売されているのを見かけますが、種の販売はたまにネットで見かけるもののほとんどが品切れになっており、入手すること自体なかなか困難です。



 



そのような中でたまたま奈良の業者さんが販売しているタイミングをとらえ、二種サボテンの種を入手して実生しました。2015年の春と夏です。



その頃の画像。                  S201510

左側にある二列が銀牡丹、右の二列が精巧丸。これらのサボテン、発芽は結構します。しかし発芽した苗そのものが小さい。そしてなかなか大きくなりません。



                                                                 上の画像から2年経過した最近の画像です。Sp8020149
拡大して撮影しているので大きく見えますが、銀牡丹で直径6mm程度、精巧丸は2~3mm程度にしか育っていません。



この春しびれを切らして、一部を袖ケ浦を台に接ぎ木しましたがほぼ全滅。銀牡丹の逆さ接ぎ一本のみなんとか生き残りました。          Sp8020048



これまでいわゆる悪あがきで、ジタバタしてきましたが、これらのサボテンは本来成長が超緩慢で、こちらがそのペースに合わせるほかなさそうです。今後は、今生き残っているこれら銀牡丹3本、精巧丸2本の苗を心静かに見守って育ててゆきます。






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見果てぬ夢か (1) 実生から育てたい黒牡丹錦

サボテン趣味を本格的に再開して丸四年と半年、ネット上に多くの情報があふれ、またネットオークションや販売サイトを通じていろいろな種類の種子や苗が入手可能になりました。思い通りのサボテン趣味を展開することが昔と比べて極めて容易な世の中になっていますね。



しかしそうした趣味家にとり便利な社会になったとしても、どうしても意のままにならないことがまだいくつか残っています。今回、そういったものをいくつか取り上げてみようと思います。



第一回目の今日は「実生から育てる黒牡丹錦」についてです。



最初のトライは2013年春。大阪のかの有名業者さんから入手した「黒牡丹錦」の種子15粒を蒔き、スタートしました。6本の苗が発芽しました。



それから四年半経った現在の姿です。Sp8020232
中央縦一列の五本が”黒牡丹錦”です。他の苗は同時期に蒔いた姫牡丹です。この四年半、大事に大事に育ててきましたが、残念ながら「錦」となる斑は出てきませんでした。今のところごく普通の黒牡丹です。



 



そして今年の春第二回目のトライをしました。大阪の同じ業者さんから「黒牡丹錦」の種子15粒を購入、10本発芽しました。四年半前の前回ほど手が回らず、苗はどんどん消滅してゆくので、生き残った二本を袖ケ浦の台に接ぎました。幸い接ぎ木は成功し二本とも成長を開始しています。



Sp8020091Sp8020120

ここにきて球体上部から疣が5~7本出てきました。これらの苗に斑が入ってくるのか、実に微妙な段階です。



 



しかし、信頼できる業者さんから入手した「黒牡丹錦」の種から二回のトライで7本の苗が生き残り、そのうち「斑入り」になる苗がゼロだとすると、「黒牡丹錦」は実生して入手するより、「斑」がはっきり出ている苗を買った方がかえって安上がりということになりかねませんね。



しかしそれでは面白くもなんともない。私はしつこく実生を続けて、「黒牡丹錦」が出て来ることを追い続けます。






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瑠璃兜錦の実生

今年一番力を入れているテーマです。袖ケ浦を台にした瑠璃兜錦の苗が充実してきて今年は人工授粉を施しました。球体の斑の付近に咲いた花に実った種が予想外に多くでき、すべて蒔きました。結果、1000本以上の苗が発芽しました。



こんな苗床が8つあります。 



 Sp8030020 



拡大してみましょう。                    M



 



ほぼすべての苗が斑入りの苗です。やはり、瑠璃兜錦の花の咲く位置に着目して、球体に斑が入った部位に咲いた花に実った種が正解であったようです。



あとは成長に伴い斑の入り方を見つつ選別をしてゆくわけですが、ここからは親の斑が子株の時にどのように変化していったのかを知っているかどうかが重要であると思われます。この苗の親の斑は成長に伴いどんどん広がってゆく傾向を見せていました。



 



今、苗たちを見るとやや斑の入り方が派手なように思われます。親の変化を考えると現在のうちは斑の入り方が地味なものが将来性があるのではないかと思料されます。今年の秋に第一回目の植え替えを行う予定ですが、それまで思惑通りに斑が変容してゆくのでしょうか。





 



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水色の多肉植物が大口を開けている図

昨年一月に実生したDinteranthus microspermus puberulus(まともに読めませんので、現地表示のままとしています。)です。約一年半経過しその奇怪な姿があらわになってきました。                     P8020423a

口の大きな水色の深海魚がこちらを向いているように見えます。当初、アルギロデルマを探しているうちにこの種類に出くわしました。15粒の種を蒔きましたが現在二本のみ生き残っています。下の画像は他の一本です。  P8020423



色といい、形状といいサボテンにはない面白い風合いです。特にこのくそ暑い夏のさなか、涼し気な水色が快く感じられます。



販売しているヨーロッパの業者のHPでは、オレンジがかった黄花を咲かせている画像が紹介されています。水色の球体にオレンジの花。一度見てみたいものです。現在の大きさは直径1cm弱。成長遅いですね。来年には開花が見られるでしょうか。  



 



 



 



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水を吸い上げて伸びる 伸びる

普段はその成長の様子をなかなかつぶさに見ることができないサボテンですが、枯れる寸前まで乾かされた若いサボテンにたっぷりと水を与えたとき、目を見張るような変化を見せてくれます。今日は、そのような変化を袖ケ浦の実生一年生を例に見てみましょう。


 


<乾燥前> 昨年秋に滋賀県のZKYさんからいただいた種を蒔いたものです。台木用に養成中で順調に育っています。                P6290538 


 


<三週間乾燥後> 三週間のヨーロッパ旅行中水遣りできませんでした。しかしすでに3cmほどに成長していましたので枯れることはないと踏んでいました。さすがに三週間の断水は幼苗には堪えたようで、成長せず球体はやせ細りました。色もくすんでいますね。                 
Sp7270674 


 


<たっぷりと潅水後> 潅水5日後です。球体は瑞々しさを取り戻すとともに、ふくらみを増し、さらに成長を再開しています。              
Sp8020318 


 


袖ケ浦はもともとかなり丈夫な部類のサボテンで、この変化はサボテン全体を表すにはかなり誇張されたものでしょう。、それでもサボテンが乾燥に強く、また水 が大好きな植物であることが良く分かります。


 


また巷で、カラカラに乾燥させて細いひげ根まで枯らしてしまうのはダメージが大き過ぎて良くないとの説がありますが、このような丈夫なサボテンの幼苗に対しては当てはまらないようです。


 



              


 


 







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帝冠古株、狂い始めて五年、今何を考える

約30年前に二和園さんで入手したオブレゴニア属の帝冠。当時の園主さんのお話では根は袖ケ浦であるということでした。確かにかなり丈夫で、手抜き栽培にも耐えて今日まで生き残っています。入手当時は直径4cm程度の大きさでしたがその後順調に育ち現在15cm程度までになっています。2013年から手抜きをせずに丁寧に扱い始めましたが、皮肉にもその頃まで綺麗であった球体の形が崩れ始めました。


 


それでは、画像の残っている15年前から例によって時系列で球体形状の変化を振り返ってみましょう。




<2002年1月> まだ成長中。頭頂の綿毛が美しいです。                           200201 


 


<2003年9月> さらに成長中です。               200309 


 


<2009年11月> 帝冠は球体の形状が扁平なのが似合っているのですが縦方向にも延び始めました。                    


200911 


 


<2013年8月> この頃から丁寧に扱い始めたのですが、成長点が”点”ではなくなり形がぼけてきました。ひょっとしたら綴化の始まりではと期待したものです。                       


S201308 


 


<2014年8月> 残念ながら、綴化ではなく分頭化が始まっていたようです。一つ目の子は見えてきたのですが、あとの部分は大きな綿毛の塊に隠れて見えません。この頃根腐れしているのが見つかりました。側部の疣黒変はその影響です。                  S201408 


 


<2015年8月> 2・3個目の子が現れてきました。どうやら本体の成長点が潰れて多頭化が進むようです。              S201508 


 


<2016年8月> ここに至っても、先々どのように変化してゆくのかがいま一つ良く分かりません。                    S201608 


 


<2017年8月> 横一線に開花しました。やはり内部では綴化が始まっているのでしょうか。                  S201708




 


このように古株がもたもたしているうちに2013年春に実生したものがすでに一人前の株に成長しています。             P8020277_2 


 


やはり若い株は美しい。  ・・・と若くないジジイは力なくつぶやくのでした。


 


 


 




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プロフィール

areole

Author:areole
中学生の頃(60年以上前)友人の影響でサボテンに興味を持ち、以来ダラダラと栽培を続けてきました。
現役引退(2013年)後、時間に余裕ができたのを機会に本格的にこの趣味に復帰。
二棟の小さなガラス温室に多くのサボ達を詰め込んでつきあってもらっています。

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