殺ダニ剤のローテーション散布

気温が上がり赤ダニさんたちの活躍する季節になって来ました。うちの温室ではいろいろなサボテンが被害に会っていますが、一番の被害者は銀冠玉です。100本近くある苗のうち半分ほどがダニさんに齧られてみにくい傷跡を残しています。


 


<銀冠玉の被害例> 大きな疣で期待大の苗だったのですが昨年夏、ちょっと油断した隙にダニさんに齧られていまいました。ダニさんはいつも好んで成長点付近を食します。ここが一番おいしいスポットなのでしょうね。傷跡は今年の成長で少しだけ外側に移動しています。しかし成長によってこの傷跡が見えない位置まで移動するにはあと4~5年はかかりそうです。にっくき赤ダニどもです。


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今年は少し冷静になって、冬の寒い頃からダニ対策を始めました。対策といっても殺ダニ剤を散布して温室内にいるダニたちをその都度全滅させるという単純かつ怨念のこもった作戦なのですが…。


ネット上の情報によると、赤ダニたちは薬品に対する耐性を備えてしまうので、異なる殺ダニ剤をとっかえひっかえ散布することが推奨されています。


 


下の画像は殺ダニ剤の「ダニ太郎」及び「コロマイト」です。このほか画像にはありませんが「アーリーセーフ」も使用しています。


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実際には


二月初旬:ダニ太郎


三月中旬:アーリーセーフ


四月中旬:ダニ太郎


五月初旬:アーリーセーフ


五月下旬:コロマイト


毎回これらの1000倍水溶液を5L、3坪ほどの温室二棟に散布しました。


つぎは6月中旬にダニ太郎を散布の予定です。


これだけやって更にダニ被害が出るようならもうお手上げですが、まさかそうはならないだろうと楽観しています。


ところでこれら殺ダニ剤散布の際には、効果を上げるため温室を半ば締め切って行いますのでマスクをしていても散布後必ず軽い頭痛に襲われます。


赤ダニさんたちも、その小さな頭が痛い痛いといいながら悶絶し絶命してゆくのでしょうか。南無……


 

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メタボな三角・四角

今日登場するのは三稜及び四稜のヘキランです。


<三稜>


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<四稜>


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いずれも袖ケ浦の台を履いており、接ぎ降ろしてから3年ほど経っています。


四稜の苗はともかく三稜の苗は3等分のパイグラフのようで、メタボリックシンドロームそのものの姿です。


ただサボテンの場合は人間様とは違ってメタボといえども不健康というわけではなく、春から秋までどんどん花をあげてきて健康そのものです。


気になることはヘキランは大きくなったとどのつまりは柱サボテン化すること。つまりどんどん上方向に伸びてゆくことですが、その場合にもメタボなまま柱サボテン化するのでしょうか。


 

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杉苔の林の中に銀冠玉錦の種を蒔いてみたら…

銀冠玉錦の種が手許にあったのですが、たったの4粒だけ。この4つの種のために新たに播種鉢を用意するのも面倒なので、既存の実生苗を育てている鉢の空きスペースに蒔くことにしました。


ただ、この鉢の空きスペースには長らく腰水をしていた影響でびっしりと杉苔が生えていました。まあ、種蒔き用土としてミズゴケを使用したこともあるので、これもよかろうとして、生きた杉苔の表面に4粒の銀冠玉錦の種をばらまきました。


播種後1週間目の5/17の画像です。ちゃんと発芽しました。分かりにくいので赤丸で印をつけました。


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考えてみれば発芽するのは当たり前です。十分な温度と湿度があるのですから。ただ問題はこれからうまく根を張って行けるかです。発芽直後の右側の苗は根が杉苔の上に浮いています。


それから二日後の画像です。


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右側及び上側の苗は根がうまく杉苔中に入り込んだようです。左側の苗は球体自体がうまく杉苔の中に沈み込んでいます。一番最後に発芽した左から二番目の苗はまだ根が杉苔の上に浮いている状態です。


 


それから八日後…。皆さんうまく杉苔さんと共存しておられるようです。 


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ちなみに下の画像がこの幼苗たちが植えられている実生鉢。


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左側に烏羽玉、右に銀冠玉の実生苗が植えられています。これらの苗とも杉苔はうまく共存できているようです。もちろんこの場合は先住民が烏羽玉/銀冠玉で、居候が杉苔ですが。


このような状態のまま、銀冠玉錦の幼苗がどこまで杉苔と共存してゆけるでしょうか。銀冠玉錦は深く根を張る一方杉苔の根は浅いので、意外と両者は一年ぐらいの期間はうまくやってゆけるのではないでしょうか。杉苔があることによって銀冠玉錦幼苗の周囲の湿度も上手く保たれることでしょうし。


 

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<ヤフオク出品情報> 黒王丸、ルリ兜錦、スーパー兜、兜丸、小平丸等11点を出品しました。ご興味ある方はこちらをご覧ください。出品期限は今週日曜(5/31)21:00台です。


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涼し気な花たち

  赤や黄色の豪華な花の群開もいいものですが、温室内温度が連日35℃を超える今日この頃、涼し気なサボテンの花を見るのもいいものです。


 


<長盛丸> 白のベースにうっすらとピンクがかかった大輪です。刺物と同じ棚に置いていますがひときわ目立っています。


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<花盛丸> 同じプシス系の花盛丸。こちらは純白の大輪です。


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<牡丹玉> 牡丹玉錦として入手した種を実生したものの中から、斑がなく球体色が緑の多いものを残したものです。実生5年生。ピンク色の美しい花を咲かせています。


 


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<テレサエ> 実生6年目のマミラリア属の美花種です。ここまでくると涼しげに感じるかどうかは意見の分かれるところでしょう。個人的には何となくひ弱そうな点に涼しさを連想してしまいました。普段はグニャグニャしてつかみどころのないサボテンですが、開花時だけは存在感を見せてくれます。


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マグ二フィカス(英冠丸)が満開です。

エリオカクタス属の「マグニフィカス(英冠丸)」の大株が満開になりました。我が家に来て30年以上、大群生の幅は既に60cm以上になっています。各頭の先端に複数の黄の大輪を咲かせています。


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多いものでは一頭に7~8輪の花を咲かせています。


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花びらを始め雄蕊、雌蕊まですべて黄色。温室内がパッと明るくなりました。


大き過ぎてもはや持ち上げることができず、この10年ほど植え替えていません。鉢底から伸び放題の根は棚の敷き砂中に縦横無尽に張り巡らされています。もはや”切っても切れない仲”のサボテンになっています。


 

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欲目・贔屓目 菊水綴化

昨年6月にヤフオクで入手した「菊水綴化」の種子。実生して順調に育っています。


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これまでの経験では微小な種子の菊水ゆえ実生しても幼苗も微小でなかなか大きくならず、志半ばで消えてゆくものが多かったのですが…


今回播種したものは大変元気が良く、歩留まりが高いだけではなく成長もなかなか目を見張るものがあります。大きなものは直径5mm程度まで成長しています。


これは育て方の問題ではなく、ひとえにそのような元気の良い系統の菊水であるからなのでしょう。


 


その中でもひときわ成長著しい苗の拡大画像です。


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成長点が横に広がりつつあります。


おおっ!これは綴化の始まりではないか。


冷静に見ればただの一時的ゆがみなのでしょうが、左側が欲目、右側が贔屓目の私にはもう立派な菊水綴化苗に見えております。


 

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竜角牡丹の結実

アリオカルプス属(旧ロゼオカクタス属)の竜角牡丹が結実してきました。


アリオカルプス属のサボテンの中でも実生がやや難しい竜角牡丹です。そのためか、ネットオークションでも苗や種の価格がアリオカルプスの中では高めに設定されています。


その竜角牡丹がやっと結実してきました。


数年前、実生して一年未満の小さな苗を袖ケ浦の台に接ぎ木し、順調に育ててきました。昨年の11月と12月とに二度開花。先輩の竜角牡丹の花粉をつけました。


自根苗ですと多量の結実をさせると弱ってしまって最悪の場合には枯れてしまうこともあります。しかし、この苗は袖ケ浦の台に載る接ぎ木苗ですので遠慮なく咲く花全てに交配作業を行いました。


 


<11月の開花>


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<12月の開花>


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三月初旬にはすでに一部種鞘が見え隠れしていました。


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そして5月下旬の今、種鞘がニュ~ッと伸びて来ました。P5220158


自家産の種がたくさん採れそうです。これで心置きなく貴重な竜角牡丹を自由に実生することができます。


竜角牡丹や、黒牡丹、アガベ牡丹など小さめの球体を持つ牡丹類を大角鉢に寄せ植えし、深紅の花が群開する姿が目標です。


 


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ブルゲリ実生さらに一月最長不倒更新

宝石のような美しい姿で人気抜群のコノフィツム「ブルゲリ」。これまで何回か実生に挑戦してきましたが、昨年までは連休直前までに全滅していました。


今年はとりあえず4月下旬まで成功状態持続。(その時のブログ


そしてそれからさらに1カ月経過しました。奇跡的?にまだ全員無事です。


<4月下旬>


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<現在>


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各苗がやや大きくなった程度で大きな変化はないように見えます。


何か特別な変化が起きていないのか、拡大して見てみましょう。


<4月下旬>


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<現在>


P5230004


4月下旬には細胞の一つ一つがはっきりと独立してそれらの集合としての苗が現れていましたが、現在の姿は細胞の輪郭が不明確になり個々の苗が一つの球として認識できるまでに変容しています。


贔屓目に想像すると、既に球体内に新球ができ始め、現在の球体の外殻はこれからしおれて行く運命にあるとみています。要するに「脱皮」の準備段階にあると。


これから日々これまで見たことのない現象が次々に現れてくるわけですから、365日毎日が日曜日の老人には格好の退屈しのぎになります。


ちなみに現在これらの苗はレースのカーテン越しに一日3~4時間日光に当て、底面給水で常に用土が軽く湿っている状態に保っています。梅雨明けあたりからが勝負でしょうね。


 

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今日はギムノの開花特異日

今日の午前中は曇り空でしたが、温室内では多くのギムノカリキウム属の花が咲いていました。


 


<天平丸> 実生7年生の苗です。もう少し刺を発達させたいところですが、このような姿の系統なのかもしれません。花びらも刺と同様スカスカな感じですね。


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<ペンタカンサ> このブログに何度も登場している常連さんです。30年以上前二和園さんで入手した株あるいはその掻き子です。今年も律儀に花を見せてくれました。


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<海王丸> 実生7年生の苗。初めてタニサボさんから頂いた種由来のもの。いい姿に育ってきました。


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<フェロシオール> 推定年齢8~9年生。2013年にヤフオクで仕入れた一群の苗の一つです。白い陶器のような強い刺をあげてきています。同期の苗に子を多く吹いたものがあり、これを掻き取って袖ケ浦に接いでいます。次世代も育ちつつあります。


P5230102


 


<闘鷲玉> 実生6年生。多くの同期の苗から一本だけ生き残りました。球体の美しさと強い刺のバランスが素敵です。球体直径が10cmを超えたぐらいの大きさになればかなり迫力が出てきそう。将来性に期待の持てる苗です。


P5230112


 


<新天地(錦)> 下の二画像の苗はいずれも同じロットの種から出てきた苗で、実生7年生です。


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斑入り苗の斑の部分に咲く花はピンク色です。一方、下の画像にあるように斑の入らない普通の新天地の花はごく薄いピンクの差した白色です。


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この苗は冬季温室から出して露天で育ててきましたので、上の画像の斑入り苗より小さいです。そして今年初開花しました。このような苗は病気にも強く丈夫でしょうね。


 


<オコテレバスバリスピナ> 実生7年生。バッテリーや鳳頭にも似ています。


P5230110


こうしてみるとギムノカリキウム属のサボテンは実に多様ですね。ギムノ好きでなくとも自然にコレクションが増えてしまいます。


 


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やや珍しい花 二種

今日は、サボテン界ではあまり流通しておらず、またそのサボテン自体が年に1~2回しか開花しないため、あまりお目にかからない花二種をご紹介します。


 


<コリファンタ属「マクロメリス」> 実生7年生の苗です。コリファンタの例にもれず、赤ダニが湧くとまず最初に犠牲になるサボテンです。花は涼し気なピンクの大輪です。P5190166 P5190165 P5220168


このサボテンは実生して3年目ぐらいまで単球で比較的早く育ちますが、それ以降主に群生化して大きくなってゆきます。花は一頭当たり基本一輪しか咲かず、これまで群開するのを見たことがありません。


 


<エリオシケ属「フロッコサス」> タニサボ実生倶楽部さんの第73回タネプレで頂いた種を実生したものです。2016年冬に発芽しましたので4年生です。花はグラデーションあるピンク。雌蕊が自己主張しています。


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株の全体像はこんな感じ ↓


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灰緑色の球体と、赤褐色からやがて漆黒となりそして灰白色に変色してゆく刺との組み合わせは渋い美しさを感じさせてくれます。


これらのサボテンは花が少ないため交配のチャンスに恵まれず、未だに種を採ったことがありません。


 


 


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プロフィール

areole

Author:areole
中学生の頃(60年以上前)友人の影響でサボテンに興味を持ち、以来ダラダラと栽培を続けてきました。
現役引退(2013年)後、時間に余裕ができたのを機会に本格的にこの趣味に復帰。
二棟の小さなガラス温室に多くのサボ達を詰め込んでつきあってもらっています。

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