2020/08/30
亀甲牡丹錦 接ぎ木苗
ここ数年の変化を振り返ってみましょう。
<2018年 >
<2019年>
御覧のように大味であった斑の部分の模様が次第に複雑に変化してきています。そして斑の面積割合が減少して緑の部分が多くなってきました。穂の光合成だけで何とか生きてゆけそうです。
もともと短い台木であったので、このまま穂を成長させたうえで台木を地中に埋め、接ぎ降ろしを省略できたらなと思っています。
サボテン・多肉植物の栽培について気ままに投稿します。
2020/08/30
ここ数年の変化を振り返ってみましょう。
<2018年 >
<2019年>
御覧のように大味であった斑の部分の模様が次第に複雑に変化してきています。そして斑の面積割合が減少して緑の部分が多くなってきました。穂の光合成だけで何とか生きてゆけそうです。
もともと短い台木であったので、このまま穂を成長させたうえで台木を地中に埋め、接ぎ降ろしを省略できたらなと思っています。
2020/08/29
まだ猛暑の日々が続いており秋の気配などみじんも感じられませんが、カレンダーを見れば今日はもう8月29日。気の早い私はメセンの種まきを開始しています。
今年の4月ごろからネットオークションに出品されるメセンの種子で目についたものを少しずつ落札して冷蔵庫に保管していました。
コノフィツム、リトープス、ディンテランサス、その他合わせて50種ほど。
一種当たり少ないもので10粒、多いもので100粒の種です。
今週のはじめ、第一陣のブルゲリなど6種類を蒔きました。早くも紫帝玉や紅大内玉の一部が発芽を始めています。
紫帝玉の発芽画像です。薄緑色のエノキタケのような幼苗が顔を出しました。
用土はすべて共通で、下層は普通のサボテン用土、上層は赤玉細粒(芝目土)+バーミキュライト+ピートモス+燻炭+マグアンプ細粒+オルトランです。
容器は種が50粒以上の場合、100均の底皿付プランターで、上面をクリアファイルをカットしたシートで覆っています。底皿には当面水をためて腰水に近い状況を作っています。
種数が50未満の時は容器は8cmプレステラ鉢を用い、これ二つをセットにしてCDケースに収め、ケース底には水を入れています。
これらを現在メセン苗を置いている住居二階の居間の奥側においています。日中の最高気温は今日で36℃ほど、明るいですが直射の日差しは当たりません。
残りの種44種を9月中旬までに蒔き終わります。二階の居間の半分ほどがメセンに占領される予定です。
来年は困ったことになりそうですが、今は考えないことにします。
2020/08/28
昨年6月に播種した菊水綴化の苗。その成長過程には特段の興味があり過去3回このブログに載せています。
・昨年7月の記事「発芽直後から40日間の成長の記録」
・今年5月の記事「欲目・贔屓目 菊水綴化」
・今年7月の記事「菊水実生苗から出てくる綴化苗」
実はこの種子をネットオークションで落札した当初はサボテンの綴化が遺伝するなどとは半信半疑で、まあ綴れた苗が出なくとも普通の菊水が得られればいいやと、いわば”ダメ元”のスタンスでした。
しかし、一年と少し経過した今、この半信半疑は確信に変わりました。←平成の怪物「松坂大輔」風
このロットの一群の苗は菊水にしては過去の記憶にないほど成長が早く、大きなものはすでに直径1cm弱に育っています。
大きくなるにつけ、肉眼でも綴れ始めたものが確認できるようになってきました。
オークションで落札した種子の数は”公称”100でしたから実数は130と推定。現在生き残っている苗数は約50。そのうちの綴化苗と思しきものは3本。順当な歩留まりでした。
2020/08/27
「夏は絹」とは唱歌「夏は来ぬ」に引っ掛けた、今はなき某化粧品メーカーが自社の「絹石鹸」を宣伝するために創作した見事なキャッチコピーでした。
サボテン界においてはまさに「夏は金鯱」。酷暑や猛暑日など何のその。くそ熱い今年の夏の日々を謳歌しています。
そんな金鯱、うちの温室にいる全19苗のオンパレードです。
<金鯱園芸種> 若き仙友Iさんから頂いた種子を蒔いて、3年余り。直径5cmほどに成長してきた苗が15本育っています。プラチナ金鯱に近い姿です。
<金鯱大苗> 30年以上前に二和園さんで購入した苗。短刺金鯱のはずだがここまで大きくなると普通の金鯱と区別がつかない。3年前からようやく開花が始まりました。直径は40cm程度です。
<新産地金鯱> 4年ほど前に高木カクタスさんで購入した二株。あばれる刺形状から”新産地”と判断しています。
<短刺金鯱> こちらは上の新産地金鯱と同様4年前に高木カクタスさんで購入した短刺金鯱です。
これらの中球金鯱は毎年植え替えて温室内の棚上に置いていますが、敷き砂中に根を伸ばし放題。鉢を持ち上げると、土を抱いた30cmほどの根がずるずると一緒に持ち上がってきます。少しもったいないですが、これらの金鯱を接ぎ木の台にしたらという不穏な考えが頭をよぎることがしばしばあります。
2020/08/26
黒王丸は成長の遅いサボテンです。それほど気の長くない私は接ぎ木を利用してその成長を早めることを試しています。
(1)親木
30年以上前に五十鈴園さんから入手した苗です。途中生長点障害を起こし球体側部からたくさんの子を吹いてきました。これらの子を掻き取り、挿し木や接ぎ木で苗の数を増やしています。以下の記事に出てくる黒王丸はすべてこの親木から出た掻き子です。
(2)挿し木自根苗
7年ほど前に挿し木した自根苗です。長球形で親苗と同じ球体形状をしています。
(3)セレウスを台にした接ぎ木苗
セレウスの台木に接いで大きくし、その後接ぎ降ろしました。子をたくさん吹いていますが、本体は縦長に育つ傾向にあります。
(4)長盛丸を台にした接ぎ木苗
プシスの長盛丸を台にして肥培しそのまま(接ぎ降ろしせず)育てています。台は地中にあり目立ちません。親木に比べて真球形に近い球体に育っています。
(5)袖ケ浦を台にした接ぎ木苗
この苗はまだ接ぎ降ろしてはいません。球体は真球形に近い形状に育っています。
(6)大豪丸を台にした接ぎ木苗
この接ぎ穂はもともとセレウスの台に載せて大きくしたもので、接ぎ降ろしに失敗し改めて大豪丸の台に接いだものです。接いでからまだ半年しか経過しておりませんが、真球形に近い球体に育ちつつあります。穂が十分に肥培できれば台を地中に埋めて、接ぎ降ろしは必要なさそうです。
n数が少ないので断定はできませんが、黒王丸の接ぎ木をする際の台木はプシス系のサボテンが良さそうです。穂が真球形に育つ傾向があり、接ぎ降ろしが必要ない場合が多いからです。
袖ケ浦に接ぐのも悪くありません。穂が真球形に育ち、成長も早いです。ただ接ぎ降ろしの際に発根しないというリスクがあります。
セレウスを台にすると穂は爆発的に成長しますが、接ぎ降ろしの際に発根に苦労します。また、発根しても穂が縦長に伸びる傾向がありそうです。
<ヤフオク出品情報> 本日兜丸、瑠璃兜、ミラクル兜、スーパー兜、翠平丸、月世界、マルコシー、牡丹玉、メロカクタス種子三点セットなど17点を出品しました。
詳細はこちらをご覧ください。
2020/08/25
8月4日のブログ「夏仕様の温室」でご紹介したように、うちの温室は、基本的には
1. 素ガラス下の強光ゾーン
2. 素ガラス+プチプチシートのみの中光ゾーン
3. 素ガラス+プチプチシート+不織布の弱光ゾーン
の三ゾーンに分けて、それぞれに適したサボテンを配置しております。
このゾーンディフェンスで最近までうまく行っていたのですが、今日遂に日焼けが発生しました。
不覚にもオブレゴニア属の「帝冠」の苗たちを2の「中光ゾーン」に置いていることに気が付かなかったのです。実際に日焼けしたのはこれらの中で帝冠錦です。
実生7年生の帝冠錦自根苗です。時計の8時の方向に醜い日焼けの跡が付いてしまいました。その他の部分が黄色いのは斑の色です。
ご存じの通り帝冠は球体全体が濃い緑色で、強光に対してあまり強いサボテンではないものと想像できます。
ましてや今回日焼けした苗は斑入り苗でかつ自根でした。日焼けに対して強いはずはなく、3.の弱光ゾーンに置くべきでした。
とりあえず今日は軽く水やりして、冷房の効いた部屋に移動しました。
2020/08/24
温室内には8本の帝冠開花株があります。帝冠はアストロフィツム属のサボテンのように一斉に開花がそろうことは少なく、それぞれ勝手なタイミングで開花しています。個人主義の強いサボテンなのでしょうか。
まあそんな帝冠でも開花株が8本もあるとたまたま開花がそろう機会も度々あり、その都度せっせと受粉作業を行っています。そんな栽培者の気持ちに応えてか、忘れたころにひょいひょいと種鞘を揚げてきます。
今日も三本の苗から種鞘が揚がっていましたので、さっそく採取しました。
下の画像は実生7年生の自根苗です。
中央の蕾を囲んで3つの種鞘と一つの咲き柄があります。帝冠の種鞘は、新しいうちは白い色をしていますが時間がたつと画像のように褐色に変化してきます。
次の画像の苗はやや小ぶりで、実生5年生です。一本の新しい種鞘を揚げています。
次の画像の苗はセレウスの台に載せた斑入りの苗です。うちにある8本の帝冠開花株のうち斑入りの苗は2本です。なかなかこの二本の開花のタイミングが合わず、斑のない株との交配を余儀なくされています。
それでも沢山蒔くと数十本に一本ぐらいは必ず斑入り苗が現れます。
今回6つの種鞘を回収し、100粒に近い種を得ることができました。
このようにして採り貯めた種を定期的にまとめて播種しています。
下の画像は二週間前に蒔いた一群です。
まだみな同じ緑色の顔ですが、順当に行けばこの中から数本の斑入り苗が現れてくるはず、と期待しています。
2020/08/23
昨年秋に穂が双頭になっている岩牡丹の接ぎ木苗を入手しました。しかも双頭のうち一頭が斑入り、他の一頭が斑のない普通の苗です。台木は竜神木です。
このまま育ててゆくか、それとも分割するか悩みましたが、やはり奇をてらうより普通の姿が好ましいと思い分割することに決めました。斑入り苗はこのまま台付きで残し、普通の苗の部分は切り離して挿し木発根させることにしました。
そして一年弱経過した現在のそれぞれの姿です。
切断直後には斜め横を向いていた斑入り苗は台木の中央に戻り違和感がなくなりました。十分な陽光を浴びて斑の色も鮮やかになっています。
一方、普通の苗は挿し木当初動きがありませんでしたが、晩春以降発根が進んだようで成長を再開してきました。
とりあえず双頭苗の分割作業は成功したようです。
2020/08/22
暑い日が続くことが予想されていたため、旅行に出かける前に接ぎ木苗たちにたっぷりと水やりしました。その結果、穂もよく成長していたのですが、・・・台木から出る脇芽のオンパレードでした。
まずは黒王丸を載せた袖ケ浦。台が充実してきたので脇芽も立派です。
続いてミラクル兜を載せた袖ケ浦にも、
バラ丸を載せたセレウスの台には下のほうから三つも。バラ丸が昼寝しているのでエネルギーのやり場がなかったのでしょう。
こちらは台も穂も元気いっぱい。穂の銀冠玉錦には花一輪と蕾が二つ。それに綿毛も噴き出てきました。台は袖ケ浦です。
トリは長盛丸系プシスの台に載せた三角牡丹全斑苗。長盛丸の地中部分から脇芽が出てきました。穂の三角牡丹がなかなか大きくならないと思っていたら、こんなところにエネルギーを費やしていたのですね。
それにしてもこの暑さは台木たちにはかえって好都合のようで、皆元気いっぱいです。しばらく水遣りも多めにしよう。
2020/08/21
数日の短い旅行から帰ると、メロカクタス属の「バイエンシス」がたくさんの種鞘を揚げていました。
オレンジ色の花座に濃いピンク色の種鞘。自らの花はごく小さなピンク色の花で大半が花座の中に埋もれて目立たないものですが、その分花座と種鞘が強く自己主張しています。
このバイエンシス、厳冬期を除いて一年中種鞘を揚げ続けていますが、やはり灼熱のこの時期が一番激しいようです。
真夏の暑い時期にはサボテンは休眠させるという方法がよく言われていますが、少なくともこのバイエンシスは灼熱のこの時期が一番植物として活発なようです。
Author:areole
中学生の頃(60年以上前)友人の影響でサボテンに興味を持ち、以来ダラダラと栽培を続けてきました。
現役引退(2013年)後、時間に余裕ができたのを機会に本格的にこの趣味に復帰。
二棟の小さなガラス温室に多くのサボ達を詰め込んでつきあってもらっています。