このところの気温上昇で播種後ずっと発芽しなかったサボテンがやっと芽を出し始めてきました。
今宵の主役は、セティエキノプシス属の「奇想丸」とフェロカクタス属の「ジョンストニア」です。
個別にみてゆきましょう。
<奇想丸> 昨年10月のいわゆる採り蒔きです。一鉢に200粒以上蒔きました。秋のこの時期の温室内の気温はまだ20度以上あり、同時実生の銀冠玉等は皆発芽しました。この奇想丸だけ全く発芽せず。廃棄するわけにもゆかず、ずっと温室棚下に放置していました。水遣りも気が付いたときのみで、時々完全に乾いていたこともあったかと思います。
7か月後の5月20日を過ぎてようやく数本が発芽してきました。これから本格的に発芽が始まってくるものと思われます。

発芽遅れの原因は温度不足か、それとも種の休眠期間があるのか。温度不足だとすれば、他のサボテンが同一条件で発芽しているので、奇想丸の要求する発芽のための温度は他のサボテンより高いということになります。いずれにせよ、これだけではいずれか一方に原因を求めるのは情報不足です。
<ジョンストニア> 今年1月、メサガーデンから送られてきた種20粒を蒔きました。空き家の二階窓際に配置しました。ここはリトやコノの実生を行っている部屋です。当時の室温は5~15℃であったはず。もともと発芽の悪いことでは定評のあるジョンストニアの事、案の定うんともすんとも言わず。5月20日を過ぎてようやく5本が発芽してきました。

ジョンストニアのこの場合、発芽が遅れたのはジョンストニア自体が発芽が悪いことのほか温度不足があったのは否めないでしょう。20粒の種からすでに5本発芽しているのですからこのサボテンとしては上出来で、今後さらに発芽があるとすればそれはかなり幸運なことです。
番外ですが、自家採種したエキノカクタス属「金鯱」も試しに播種しています。今年2月このブログで種子の分譲を行いましたが自分でも発芽を確認すべきと思い、50粒ほど蒔いてみました。
<金鯱> 播種した鉢を腰水して温室内棚下に静置しておりました。2月の温室内温度は5~25℃ほどであったと思います。その後外気温の上昇とともに温室内温度もそれなりに上昇。しかし、4月末までの発芽数は3本程度。播種数のやっと6%程度で、こんな種を分譲してしまって申し訳ない思いでおりました。しかし、5月20日を過ぎてようやくポツポツと連続して発芽が再開し始めました。

既にとげのある大きな苗が寒い時期に発芽したもの、その他の小さな苗は最近になり発芽したものです。
これを見る限り金鯱を播種する場合には温度は高めにしたほうが成績が良さそうです。2013年冬に太平丸類を大量に播種し、80%近くの発芽率を得ましたが、この時も実生床を足温器で30度近くに保っていたことが良かったのではないかと想像しています。
ジョンストニア、金鯱、太平丸類から経験したことからいえるのは、エキノカクタスやフェロカクタスの実生温度は高めに設定することがオススメ。
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